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【足のお勉強⑪】理想的な歩き方と身体重心

理想的な歩行とは、一言でいいますと省エネです。テコの原理や振り子の原理を用いたエネルギーロスの少ない形態と考えます。もし、距骨下関節の可動範囲が正常で、身体を支えるに十分な筋力があるならば理想的な歩行は次のとおりになるでしょう。

  1. 足はかかとの外側から接地します。
  2. 全体重片足に乗りかかる頃には足のアーチは衝撃を吸収するべく、 かかとの外側から内側に体重移動が行われ柔軟な足で片足にかかる全体重を受け止めます。
  3. 次に足裏の筋力を発揮し足底アーチを引き上げ足指を地面にグリップするように働き内側に向かった身体重心を前方へ変換します。強固な足この時、骨盤以上の体幹が足を追い越し身体重心は前方へ移動し、体重もつま先にかかってきます。 筋力の低下したヒトでは最も体が動揺しやすい時期です。
  4. この時期を無事通り過ぎますと益々足の指は地面を押し出すと同時に足底筋膜の緊張させ、てこの原理でかかとを引き上げ(ウインドラスの巻上げ現象)
  5. 最終的には足指で最もパワーを発揮する親指で地面を強力に蹴りだし、前方に向かった体幹にさらに推進力を与えます。この歩行パターンを一般に「あおり歩行」と呼び、人間の歩行で最も効率的な形態とされています。

下図は、このあおり歩行を実現できた、足底における重心移動パターンです。


※水色の丸はタコやウオノメの多発部位です。

パターン1は、何らかの原因で硬すぎる足となり、重心移動を示すラインが、全体重が完全に片足に乗った時期でも足の外側を通り、かかとが持ち上がる時期に急激に親指内側に重心が抜けてしまいます。この歩行パターンの方は歩行時に外見上、身体が大きく左右に振れ、身体重心が前方に移動させにくいので、推進力として首、頭を前方に突き出した、姿勢をととる傾向があります。

痛みは、脛の内側、外側、足の甲、アキレス腱部の痛みはアキレス腱外側部などに頻発し、足部の急激なねじれで、膝関節、股関節などの関節炎をしばしばおこします。一見土踏まず(内側縦アーチ)は大きく持ち上がった足の形ですが、片足立ちの際そのアーチは失われているケースが多いのです。

パターン2は正常な歩行といえます。
身体の上下左右の動揺は少なく、歩幅も大きく歩隔(左右の足と足の内側の距離)は小さくなります。これにより、身体の軸となる背骨は、より中心での回転が行われ、偏りの無い姿勢と中心軸回転がスムーズなため永久振り子運動も規則正しいものになります。

パターン3は、何らかの原因で柔らか過ぎる足となり、重心移動を示すラインが、全体重が完全に片足に乗った時期に大きく足の内側を通り、足裏のアーチを引き上げることが出来ません。かかとが持ち上がる時期 に急激に親指内側に重心が抜けてしまいます。この歩行パターンの方は歩行時に外見上、身体が大きく上下に振れ、身体重心が前方に急激に移動するので、背中を後方へ突き出しいわゆる猫背でバランスを取ろうとする傾向があります。

痛みは、脛の内側、外側、足裏の指の付け根、アキレス腱部内側などに頻発し、足指の変形(外反母趾など)偏平足がみられます。急激な身体重心前方化(前のめり)にブレーキをかけるべく、つま先を持ち上げたり、足の剛性を高めるため足の指を丸めたりするケースが多くやはり膝関節や股関節に過大なストレスをかけます。

ここに示したパターンはほんの一部ですが、当てはまる方も多いかもしれません。大切なことは、歩行や足の異常に気がついたら専門家に相談をすることです。

決して、意図的に歩行を変えたり、自己判断で靴の中に凸凹をつけることは、かえって思わぬ悪影響を及ぼす恐れがあります。ここでみなさまに知っていただきたい事は、歩行や身体の異常に、より早く気がついていただくことなのです。

多くの病気がそうであるように、早期発見、早期治療は大変重要なことです。

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