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お知らせ

【足のお勉強⑭】転ばぬ先の靴選び

「靴は足を保護するものですよ」足の悩みをかかえ来院される患者さんに私はいつもご指摘させていただいております。あたりまえと言えばあたりまえなのですが、靴の機能性や本当にご自分の足に合う靴選びをされている方が非常に少なく思われます。

特に女性のシューズにおいて、ファッション性と機能性を両立させることは簡単ではないようです。しかしながら、ファッション性を重視するがために足の機能を束縛してしまうシューズを履き続ければ、必ず身体に予期せぬトラブルをもたらす結果になります。

ハイヒール・パンプス

かかとと足先の高低差が大きいシューズの使用は、足首の関節を下に下げた状態をキープさせます。ふくらはぎの筋肉は運動を阻害され、筋肉や腱の短縮、筋肉の運動不足から脂肪のつきやすい状態に陥ります。

歩行時は、すねの筋肉が必要以上のオーバーワークを強いられ痛む、長期にわたれば脛の骨がねじれて変形してしまいます。また、ヒールの高さは、足の指を上にそらせた状態となることから、足底筋群を緊張させ三本の足のアーチを引き上げた、強固な足を作ります。

「三本のアーチが体を守る」の項で説明しましたとおり、この足の状態は衝撃を吸収する機能に乏しいのです。

また、足そのものを圧迫するシューズは、足の指の運動を阻害するため足底筋群の筋力低下、すなわち足の指に力が入らない状態となり、身体の重心は後方に押しやられます。ハイヒールを脱いだとき、後ろにそっくり返りそうなった経験がある方は、すでに身体重心の後方化が進み、外反母趾、扁平足以外にも腰痛、肩こり、が発生しやすい状態なのです。

足の機能を妨害してしまう靴を履き続けるということは、ほぼ全身の骨格さえ変えてしまうのです。(骨性O脚)

サンダル・スリッパ

私の勤務する治療院では、スリッパは用意しておりません。初めて来院される方の中には戸惑われる方もいらっしゃいます。しかし、それにより患者さんの転倒事故は確実減らすことが出来ました。

サンダル、スリッパという履物は無意識に足の指を引き上げる効果をもたらします。すなわちハイヒール、パンプス同様に固過ぎる足を形成してしまうのです。もし、サンダル、スリッパのような足の甲に引っ掛けて履くような履物で、理想とされる「あおり歩行」をしますと、足から履物は抜けて飛んでいってしまうはずです。したがって、これらの履物を上手に履けることは、理想的歩行から遠ざかるということなのです。

靴に求められる機能

これらのことから、靴は窮屈でも緩みすぎてもいけない事がおわかりでしょう。理想はフィット感です。足の機能を向上させ、衝撃から身を守ってくれるそのような靴を皆さんにはお選びいただきたいのです。「あなたの足の状態からすると、この靴では無理です」外反母趾で強い痛みをお持ちの患者さんに申し上げました。しかし残念なことに、その方は一向に靴を変更していただけませんでした。痛みに格闘してでも履きたい靴、そこにこの種の疾患の根深さを感じます。

靴選びのポイント

  1. かかと部分が硬く、かかとをしっかりと包み込むもの
  2. 紐やベルトなどで調整が出来るもの
  3. 靴の中で足の指を動かすことが可能なもの
  4. 靴底は、なるべく広いもの(地面との接地面積が広いもの)
  5. 硬い路面を歩く場合は、衝撃吸収に優れているもの
    ※衝撃の吸収をするということは逆に足の力を地面に伝えずらくなると言う事で、あまり過剰なものは勧められません。
  6. ヒールの高さは3㎝以下
  7. 地面をしっかり蹴りだせるようソールは、足の指の付け根部分で反るもの以上のことが靴選びのポイントとなるでしょう。

最近では、十分に試し履きをさせてくれるお店が増えているようですし。シューフィッターという専門知識を持った方々のアドバイスを受けることの来るお店もありますので、そのようなサービスやアドバイスを受けることも重要です。

しかしながら、なかには足型を採りその足型をそのまま足底板として装着すると言うサービスもあるそうですが、ここまで読み進んでいただいた方々でしたら「おかしいぞ」と思われるでしょう。そのとおり、足型を採るときは、両足の立位であり、歩行中とは足の形も役割も違うのです。従って、そのような型に足をはめれば、何かしらのトラブルが起きて当然です。少なくとも痛みを感じたり違和感、異物感をおぼえるような物は、その使用を中止し、専門家に相談してみてください。

また、原因も無く突然体に痛みを感じた方に、「履物が最近変わった」というケースが多く見受けられます。逆に靴を変えただけでそれらの症状が無くなるケースもよくあります。靴の重要性は無視できません。

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